ジャズヴォーカリストのための譜面販売

ジャズボーカル用の楽譜を販売しています。ジャズスタンダードに関する記事も書いています。

Beautiful Love

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この曲も非常によく歌われる曲です。
ミディアムスイング(4ビート)で歌われることが多いですが、オリジナルはゆったりとした3拍子だったようです。
そして、この曲の11小節目の音が、一般的に使われているものとオリジナルとは違っているようです。仮にこの曲のキーがDmだとすると、一般的にはこの場所はミの音ですが、オリジナルではファの音が使われています。これは、この曲についていろいろ調べたときに初めて知りました。市販の譜面でもほとんどがミの音になっているようです。でもこのあいだ紹介した「スタンダードジャズのすべて」ではちゃんとファになっていましたね。ほんとさすがです。この本。
これもおそらく誰か有名なミュージシャンがミで演奏したことがきっかけで以後、そちらが定番になってしまったのかもしれませんね。ちなみにその犯人はビルエバンスだ、という説があるようです。
それはともかく、ここがミかファでは印象がかなり異なります。
私自身はずっとミで演奏してきましたが、ファでやってみると違和感はあるものの、独特の浮遊感があってけっこう好きです。
こういったところに着眼してこだわってみると、作曲家のイメージというか意図というのがはっきりしてくるようで、曲について一歩深い理解が得られるような気がします。
リンクはあのヘレンメリルがストリングスと一緒に歌ったもの。
かなりオリジナルの雰囲気に近いです。そう、これがもともとのBeautiful Loveだったんですね。なかなか味わい深いです。

#ビューティフルラブ
#ジャズスタンダード